よい子のやめ方練習帳〜高校教員をやめるまでの道のり〜

よい子の人生を送ってきたけれど、ふとこのままでいいのか悩んだあなたへ。一緒によい子をやめる練習しませんか?

教員は「消える仕事」か

よい子を続けて29年。

 

こんにちは。せかい工房です。

 

高校教員ですが、適応障害のため

 

半年休職し、4月から復帰しました。

 

 

 

 

最近、人工知能が人間の雇用を奪う、

 

という話をよく聞きますよね。

 

 

 

かつて電話交換手という仕事があったことが

 

 

もうイメージができなくなってしまうように

 

 

 

製造業や事務や運送などを

 

人間がやっていたということが

 

信じられない時代になるのでしょう。

 

 

 

 

イケダハヤトさんは、

 

教員、塾講師は

 

「消える仕事」であると

 

ブログで書いています。

 

 

 

 

 

彼の意見は、

 

半分は合っている。

 

 

 

 

最近はスタディサプリといった

 

民間の勉強用アプリがあり、

 

家にいようがどこにいようが

 

誰でも学びにアクセスできる世の中になった。

 

 

 

 

そういう意味では、

 

教員や塾講師だけが

 

知識を独占しているわけではないので、

 

あんぽんたんな教師に学ぶくらいなら

 

自分で学んだほうがよっぽどいい。

 

しかも、学校に通う必要もない。

 

自由に、自分のペースで、

 

興味の赴くままに学ぶことができる。

 

そんなケースがこれから出てきますよね。

 

 

 

そういう生徒のいる学校では、

 

教師は消えるでしょう。

 

 

 

彼の意見を言い換えるならば、

 

「知的好奇心と知的体力があり、

 

学習サイトに自力で辿りつくことができて

 

学校に行かなくても

 

自分のペースで学ぶことを選択できる

 

有能な生徒」にとっては、

 

教師はいらないものになる。

 

 

 

 

つまり、

 

「単に知識を提供しているだけの

 

進学校の教師はいらなくなる」

 

 

ということです。

 

 

 

 

 

じゃあ、

 

世の中の学校って、

 

「知識を提供するだけの進学校」しかないのかな?

 

 

 

 

 

いや、違う。

 

 

 

いわゆる、荒れた学校、困難校は

 

「知識を提供する場所」である以上に

 

「託児所」なのだ。

 

 

 

 

荒れた学校には、

 

ゴミをゴミ箱に捨てられない、

 

人の傷つく言葉を無意識に使う、

 

自分の怒りをコントロールできない、

 

家庭に居場所がない、

 

アルバイトをしても続かない、

 

まともなものを食べてない、

 

自己肯定感の低い、

 

他人と協力することができない、

 

かといって自分1人で生きていくスキルも覚悟もない、

 

軽犯罪を繰り返す、

 

将来の犯罪予備軍たちが

 

わんさかいるのである。

 

 

 

 

彼らが地域で悪さをしないために

 

保護者、地域住民は

 

学校という施設に

 

拘束してもらう。

 

そして、最低限のマナーを身につけさせて

 

とりあえず、

 

動物と人間の狭間くらいには

 

彼らをしつけること、

 

 

それがみんなが望んでいることなのだから。

 

 

 

 

荒れた学校は、

 

誰も相手にしたくない人間を

 

無理やり閉じ込めて

 

とりあえずまわりに迷惑をかけないよう

 

拘束する場所なのだ。

 

 

 

 

 

そんな彼らに対して

 

本気で向き合って、

 

心配して、

 

まっとうに生きていけるように

 

不満を犯罪につなげないように

 

毎日毎日見守る。

 

毎日家庭訪問に行って

 

夜中まで保護者、本人と話し合う。

 

学校でいじめが起きないように、

 

トイレや門や裏庭や校庭で

 

ずっと立ち続けて監視する。

 

それが、荒れた学校の教員の仕事なのだ。

 

 

 

 

そうやって向き合ううちに、

 

生徒たちの半数くらいは、

 

少しずつ大人になる。

 

最初は動物みたいだったやつらも、

 

3年間かけて少しずつ

 

人の気持ちがわかるようになったり、

 

してはいけないことと

 

していいことの区別がつくようになる。

 

 

 

 

荒れた学校で働く教員は、

 

決して人工知能で代替できない。

 

 

 

イケダハヤトさんの主張を補足するなら

 

 

 

進学校の教員は消える仕事だが、

 

荒れた学校の教員は消えない仕事。

 

 

 

ということになるでしょう。

 

 

 

 

 

まあ、この意見にはもちろん前提があって、

 

 

学校っていう制度そのものが

 

別になくていいんじゃない?

 

 

となれば、

 

荒れた学校の教員も

 

消える仕事になるだろう。

 

 

 

そもそも荒れた学校、

 

とりわけ、荒れた高校が生まれるのは

 

理由がある。

 

 

 

義務教育でもない高校が荒れるのは

 

「高卒のほうが中卒よりいい仕事につける」

 

という風潮があるからだ。

 

 

だから、

 

行きたくもない高校に行って、

 

卒業だけはしたほうがいいと

 

まわりの大人にやいやい言われて

 

本人も荒れていくのだ。

 

 

 

もうね、

 

ほんとに中学で義務教育終わりなんだから

 

無理して高校行かなくていいと思うよ。

 

 

 

もしそうなれば、

 

荒れた高校というものはなくなって、

 

従来荒れた高校にいたような人々は

 

学校から解放されて

 

幸せに働いて暮らすかもしれないし、

 

荒れた人間がそのまま

 

荒れたワーキングプアになるだけかもしれない。

 

 

 

彼らの受け皿が学校でなくなるならば、

 

そのときは、

 

荒れた高校教員の仕事は消えるが

 

警察や民間の警備員が

 

残る仕事となるのでしょう。

 

 

 

 

教員は消える仕事かもしれないけど

 

介護師や保育師は消えないよ。

 

それと一緒。

 

荒れた学校の教員は、

 

実質、介護師であり、保育師なんだから。

 

 

 

 

 

いつか荒れた学校の教員が

 

人工知能で代替できる世の中になるなら

 

それはそれで楽しみである。

 

 

そうなれば、

 

教員のうつは減るかもね。