よい子のやめ方練習帳〜高校教員をやめるまでの道のり〜

よい子の人生を送ってきたけれど、ふとこのままでいいのか悩んだあなたへ。一緒によい子をやめる練習しませんか?

がんばれ、就活生

こんにちは。せかい工房です。

 

新幹線にのって、泊りがけの旅行に来ています。

 

旅で1番好きなのは、目的地につくことよりも、行く途中の乗り物に乗っている時だったりする。

 

朝の早い時間、平日だったら起きられないような時間でも、旅行のためなら起きられる。

 

リュック1つに着替えを少しだけ入れて、好きな本を一冊もって、静かな駅のホームでコーヒーを買って新幹線に乗る。

 

 

最高の休みだ!

 

 

自由席には、真っ黒なスーツの若い男の子や女の子がいて、何人かは大きなスーツケースを持っている。

 

 

きっと、地方から都会へ、もしくは都会から地方へ移動して、これから面接を受けたり、企業説明会に参加したりするのだろう。

 

 

私のとなりの就活生の女の子は、疲れているのかゆらゆら頭を左右に揺らして眠っている。

 

 

ピカピカの黒いかばんと、就活以外では着ることのない真っ黒なスーツ。

 

 

私が就活をしていたのはちょうどリーマンショックの後の年で、全国の就活生は何社も何社も受けては落ち、受けては落ちを繰り返していた。

 

 

そんなときも、私はどこか、これまで高校も大学も自分の思い通りの場所に入れたことからか、自分は会社から選ばれて当然だと思い込んでいたような気がする。

 

 

社長だとか、経営者とかにはなれないだろうけど、なんとなく世間がいくキャリアウーマンというものに自然となれて、仕事でたくさんの壁にらぶちあたりながらも、世の中の、誰かのためになることに、自分の力を発揮していけるはずだと信じていた。

 

 

自分は社会の中で、誰かを「助ける」側の人間だと思い込んでいた。

 

 

20代前半の、あのパワーはどこからわいてくるんだろう。

 

面接も試験も大変だったけれど、それでも自分は有能な人間だと思っていたし、きっと私が輝ける場所と仕事があって、それを自分は作っていくんだという夢があった。

 

世の中を、自分たち若者が変えることができると思ってた。

 

 

働いていくと、少しずつわかってくる。

 

 

何かを変えるということは(会議を減らすだとか、書類の書式を変えるとか、そんなことすら)、とても大きな精神力が必要なこと。

 

そして、助けたいと思っていた人たちは、別に助けられたいとも思っていなかったということ。

 

 

自分は誰かを助けられるほど、力もないし根性もなくて、結局助けられる側になってしまったこと。

 

 

世の中でもてはやされる、ビジネスマンや改革者というのは胡散臭い人だと思っていたけど、彼らがどれだけ強靭な精神力の持ち主なのか、年をとって少しずつわかるようになってきた。

 

 

となりの女の子は、ぐっすり眠っている。

 

エントリーシートに志望動機やら入社後わりたいことやらを書き込むうちに、自分なりの仕事観が作られていく。

 

それは大抵現実とはかけ離れたものだろうけど、それでも、新しい世界に一歩を踏み出そうとする姿に、どうしても昔の自分を重ねてしまう。

 

どうか、彼女が仕事というものに楽しみを見出せるように。