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よい子のやめ方練習帳〜高校教員をやめるまでの道のり〜

よい子の人生を送ってきたけれど、ふとこのままでいいのか悩んだあなたへ。一緒によい子をやめる練習しませんか?

惨めな2人組

恋愛のこと

こんにちは。せかい工房です。

 

30歳です。高校教員をしています。
適応障害で昨年10月に休職、その後復職し、一年が経ちました。

 

 

今お付き合いしている人とは、適応障害になってから関係が始まりました。

 

仕事で疲れて心もくたびれて、何より仕事を休んでいるという事実をプライドの高さゆえにうまく受け入れられなくてイライラしていた私に、優しいメールをくれた人でした。

 

 

そのときは、自分なんて死ねばいいと思ったし、こんなメンタル弱い女なんか誰ももらってくれないだろうと思った。

 

それでも、絶望ばっかりの日曜日を1人で過ごしたくないから、とにかく誰かにそばにいてほしいから、私から告白して付き合うことになった。

 

 

彼は、どうみたってモテないタイプだ。

 

顔もさることながら、おしゃれには全く興味はないし、人と喋ることも苦手だし、複数人で飲み会をしていると、いっつも彼の会話はワンテンポ遅れている。

 

おっとりしているというよりも、場の空気にちっともついてきていないのだ。

 

テンポのいい会話の途中で、しょうもないコメントをはさむので、彼が一言何か 話すと、その後はシーンと静まり返る。

 

みんな、彼のコメントを聞かなかったふりをする。

 

もちろん、みんな彼の友達なのだけれど、ワイワイ楽しい会話をしているときに、彼の放つ言葉のあまりのセンスのなさに閉口してしまうのだ。

 

そして、みんなが飲み会終わって店から出ようとしているときに、トイレに行ったり、コートを着込んだり、荷物をまとめたり、モタモタしている。

 

みんなはもう会計も済ませて外で待っているのに、1人テンポが遅い。

 

そしてそれを別に悪いともなんとも思っていない。

 

私は、そんな彼をみているといつも胸が痛い。

 

 

そしてだんだんイライラしてくる。

 

彼の一言が空気を澱ませる。

 

彼の行動が私を苛立たせる。

 

 

家に呼んで、部屋にあげても、何もしてこない。

 

仕方ないから、私からスキンシップをとるけど、自分からは何もしようとしてこない。

 

 

優しいだけの、要領が悪いおもしろくもない男を見ていて、イライラが止まらない。

 

 

そして、そんな男にしか相手にされない自分へのイライラが止まらない。

 

 

 

要領が悪く、会話の歯切れも悪く、おもしろい話のひとつもできず、まわりのテンポについていけない男。

 

 

それは、学校の中の私だ。

 

 

 

コツコツ仕事するだけしか能がなくて、生徒を引きつけることも、叱って諭すこともできず、先生たちとの飲み会でおもしろい一言も言えず、仕事から逃げ回って、迷惑ばかりかけている自分。

 

 

 

キラキラした先生たちの中に入っても、愛想笑いするだけだ。

仕事の愚痴も、キラキラしてる先生は言う資格がある。彼らは最前線で働いているから。私には、愚痴を言う資格がない。みんなに仕事を負担してもらっていて、楽をさせてもらっている私に。

 

 

 

そんな自分と、彼が重なる。

 

 

 

私たちは、世間のみそっかすカップルなのだ。

 

 

彼と2人で並んでいると、とても惨めな気持ちになる。

 

 

 

なんでだろう。

 

 

優しいところに惹かれたはずなのに。

 

 

顔も話し方も服装も全くタイプじゃなかったけど、病気をしてキズものになった私をもらってくれるなら、妥協しないとダメだと思って、彼に告白した。

 

仕事に復帰して、慣れてくるうちに、なんで私はこんな惨めな男と惨めなカップルになったんたろうと考えるようになった。

 

 

 

なんでだろう。

 

病気になったときは、自分を愛してくれさえすれば、優しければ、どんな人だってかまわないと思ったはずなのに。

 

 

 

自分が元気になっていくにつれて、彼の惨めさが自分と重なってしまうことに、耐えられなくなっていく。

 

 

ああ、また私は他人の目線の中に生きているんだろうか。

 

 

こんな惨めな男と結婚した、こんな惨めな男と付き合っていると、まわりから思われやしないかと、ビクビクしているのだろうか。

 

 

無人島で2人で出会ったなら、他者がいなかったなら、私は何も悩むことはなかったのだろうか。

 

 

 

耐えられなくなって、彼に別れたいと伝えた。

 

 

でも、こんな自分勝手な気持ちを全て正直に彼に言えるわけがない。

 

 

彼はびっくりしたまま、いつものように惨めなコメントをしていた。

 

もう一回、やり直したい、と言っていた。

 

 

でも私には、もう彼と自分を重ねることが辛くて、会うことができない。

 

惨めなもの同士だと感じることが辛くて、耐えられない。

 

 

 

私は自分に自信がない。

 

相手が惨めでも、それを補って余りある魅力が私にはない。

病気もして、もう30歳にもなって、仕事も満足にできない自分。

高いプライドを捨てきれない自分。

 

 

だから、付き合う人には、惨めじゃない人じゃないと困るのだ。

 

 

あんまりにもキラキラした、人生が充実している人だと疲れちゃうから、ある程度落ち着いて、自分のペースで生きていて、いい空気をまとっている人がいいのだ。

 

惨めな私の人生を、中和出来る相手でいてほしいのに。

 

私が今付き合っているのは、同じように惨めな男で、自分で自分が惨めだと気づいていない男だ。

それがまた辛い。

 

 

 

自分の選んだものが、何も正解じゃない気がする。

 

 

仕事も、男も、生き方も、話し方も、自分の体さえも、何もかもが嫌になる。

 

 

別れ話は保留になった。

 

最後の最後まで、彼は優しかった。

 

でも、私はそれが更に惨めな気がして悲しかった。