よい子のやめ方練習帳〜高校教員をやめるまでの道のり〜

よい子の人生を送ってきたけれど、ふとこのままでいいのか悩んだあなたへ。一緒によい子をやめる練習しませんか?

今日の秋の匂い

今日は嫌なことが200個くらいあって、

 

本当にイライラして、そわそわして、

 

心臓が痛い一日だったんだけど、

 

秋らしい天気のおかげで一日生き延びた。

 

 

朝起きると少し寒くて、

 

彼氏と毛布半分ずつかぶって少し寝て、

 

そのあと家を出るとやっぱり半袖では寒くて、

 

電車に乗って、このままどこまでもどこまでも遠くに行けたら、どんなにいいだろうと思った。

 

 

自転車に乗ると顔に当たる風が気持ちよくて、

 

校舎の廊下もぱたぱたと風が抜ける音があちこちでしていて、

 

会議や部活は嫌で嫌でしかたないんだけど、

 

それでも、ふと秋の匂いがすると、なんだか心がすっと落ち着く、そんな日でした。

 

 

1年前の自分も、相当疲れていたけれど、

 

今年もかなり疲れている。

 

 

 

年配の優しいおばちゃん先生や、おじちゃん先生に「もう無理ですー!!」と苦笑いで甘えると、

(おじちゃんやおばちゃんには甘えられる)

 

 

「そうよ、早く帰らなきゃ!

 

がんばっちゃだめなのよ!!」

 

 

と言われて、少しほっとする。

 

 

 

暗くなって、やっと退勤するときに、

 

用務員のおばちゃんが声をかけてくれる。

 

 

「おつかれさん。

 

先生って、大変ね。

 

先生って、授業だけじゃないものね。

 

最近の子って大変だし。

 

勉強教えるだけじゃないものね。

 

先生ができたらね、

 

他の仕事なんでもできるわよ。

 

営業でも、なんでも!」

 

 

こわばった心がふっと柔らかくなる。

 

これまで、

 

教員は常識がない。

教員あがりは転職しても使い物にならない。

教員は民間では使えない。

 

 

そんなことばっかり言われて来た。

 

 

でも、こうやって、

 

そばにいて、教員という仕事の

 

なかなか外の人には理解できないであろう、特殊な大変さをわかってくれて、

 

そっと声をかけてくれる人がいる。

 

 

「そうやって言ってもらえると、

 

教員はすごく喜びます。

 

見ててくれる人がいるんだって。

 

ありがとうございます。

 

おつかれさまです。」

 

 

 

そう言って、自転車で帰った。

 

 

 

秋が来る。

 

冬が来て、春がきたら、

 

私はここにはいない。

 

 

そう思いたい。

 

 

季節が1つ変わるたびに、

 

自由が1つ近づいてくる。

 

そう思って、今は淡々と生きるしかない。