よい子のやめ方練習帳〜高校教員をやめるまでの道のり〜

よい子の人生を送ってきたけれど、ふとこのままでいいのか悩んだあなたへ。一緒によい子をやめる練習しませんか?

モモを読む

この間、初めてミヒャエルエンデの「モモ」を読んだ。

 

児童書なのに、大人の読み物、と聞いてはいたが、

 

こんなに深い物語だったなんて。

 

 

 

時間どろぼうの考え方や、

時間どろぼうに騙されている人たちの生活の描き方が

あまりにも的確すぎて、

なんて鋭い視点だろうってびっくりする。

 

 

その中でこんなシーンが出てくる。

 

「人は時間を節約するために

 

無駄話もせず、

 

誰かの話をゆっくり聞くこともなく、

 

ただ今目の前の仕事を

 

効率よく終わらせることに

 

全力を注いでいる。」

 

 

うろ覚えだけど、こんな感じ。

 

みんな、職場の同僚と話す暇もない。

 

みんな、自分の子どものいうことや

 

友人のいう事に耳を傾ける時間もないし

 

余暇もむだなく効率よく使うことで

 

 頭がいっぱいなのだ。

 

 

 

これって学校に置き換えると、

 

「授業の準備で忙しい先生は

 

生徒の悩みを聞く時間もなく

 

学校改革のプロジェクトの

 

中身を議論する暇もなく

 

会議はただただ

 

膨大な報告を話すだけに終わり、

 

目の前の「遅刻欠席数カウント」や

 

「遅刻指導のための反省文」の印刷や

 

「体育祭のための椅子、机借用数」や

 

「学校改革のための提出書類」の

 

作成に手を取られている。」

 

 

 

人間を育てる場所で、

 

人間同士がのびのび語らい、

 

悩みや喜びを分かち合う時間もない。

 

 

生徒指導に効率を求めてしまうくらい、

 

今の学校は余裕がない。

 

 

効率のいい生徒指導なんてない。

 

ただただ誠実に向き合うだけ。

 

それには時間も体力も気力もいる。

 

 

それは、心に余裕がないと無理なんだ。

 

 

働く先生が先生に悩み相談を

 

ゆっくりできない学校なんて、

 

そもそも生徒と向き合う余裕がない。

 

 

だから、

 

私は早く帰りたくて

 

学校の中でも

 

ただひたすら効率だけ考えて

 

同僚との無駄話も

 

ただの無駄だと思ってたけど、

 

それって問題だなと思った。

 

 

 

ものを作るとか工業製品ならまだしも

 

自分も相手も人間だから、

 

効率よく人間関係を結んで

 

コスパのいい生徒指導するなんて

 

そんなことはできない。

 

 

 

生徒の悩みにのめり込むのは

 

だめだけど、

 

人と人との関係の仕事なのに、

 

相手と話す余裕もないなんて

 

おかしいよなあ。

 

 

そう思って、

 

明日からは余裕を作ることを

 

大切にしていこう。