よい子のやめ方〜高校教員をやめるまでの道のり〜

よい子の人生を送ってきたけれど、ふとこのままでいいのか悩んだあなたへ。一緒によい子をやめる練習しませんか?

サバサバ女のふり

私はサバサバ女の先生のふりをしてしまう。

 

宿題忘れた生徒には、

 

「なんでなの!

 

期限過ぎてるでしょう?

 

はい、追加でプリント1枚~(笑)」

 

「えー!

 

先生マジありえない!(苦笑)」

 

「はいはい、しらんしらん。

 

それじゃ授業やるから席ついて~。」

 

みたいな接し方をしている。

 

(実際にプリント増やしたりはしないけど)

 

生徒にも、なにか失敗したら

 

「起こったことは仕方ないよ。

 

次どうするか考えよう。

 

失敗は悪いことじゃないから。」

 

みたいなことを言う。

 

(どの口が言うのかって思うけど。)

 

だから、私の「サバサバ女のふり」が

 

うまく出せるタイプの生徒には、

 

「容赦なくて、厳しくて、

 

でも愛情深くて

 

仕事ぱっぱとやりそうな先生」

 

「先生になりたくてなったって感じ」

 

と思われていることが多い。

 

例えるなら、

 

天海祐希みたいな女のふりしてる。

 

 

でも本当は、

 

失敗も怖くて

 

くよくよして

 

家で何回も生徒と接するシミュレーションして

 

叱る前にも何度も頭で練習して

 

頭の中で精密に作り上げた

 

サバサバ女を教室で再現しているにすぎない。

 

テンション低いときも、

 

お腹痛いときも、

 

不安で震えているときも、

 

何でもないふりして教室にいく。

 

 

 

これがオフィスの事務仕事だったら、

 

マスクでもして無表情で仕事できるのに。。。

 

と思わないでもない。

 

 

こうして、

 

自分を押し殺して作った仮面は

 

社会に出るとわりと都合もいいし

 

それなりにウケもいいので

 

少しくらいなら仮面を被っていても

 

苦痛でなくなってくる。

 

むしろ、それが本当の自分みたいに思えてくる。

 

 

 

でも、やっぱり本当は私は

 

天海祐希みたいにカッコよくないし

 

じめじめした女でしかないので

 

知らない間にものすごく体力を消耗しているらしい。

 

 

友達とご飯、とか、

 

出張、とか、

 

短い時間なら仮面をかぶっても

 

全然平気なんだけど

 

生徒対応では仮面をかぶっていられないときもある。

 

生徒はやっぱり本気だから。

 

嘘をつかないから。

 

本音に嘘で向き合うのは、難しい。

 

仮面を本当の顔にするくらいでないと

 

対応できない。

 

 

 

だからなのか、

 

帰宅するとものすごい疲労感に襲われる。

 

やっと自分に戻るような。

 

 

 

きっと女の先生のあるべき姿が

 

私の中では

 

天海祐希みたいな先生なんだろう。

 

 

本当は、私が私らしく

 

無理のない状態で先生してても、

 

いいはずだと思うのだけど

 

人の期待に応えることに慣れすぎて

 

あるべき教師像に自分をはめないと

 

安心できない。

 

自分のままで教壇に立てない。

 

更に言えば、

 

生徒と挨拶するだけでも

 

ずいぶんパワーを使う。

 

 

 

 

だから、

 

朝起きてから、

 

弱い自分を天海祐希にまで押し上げるのに

 

ものすごいパワーが要るのだ。

 

一度なりきってしまえば、

 

1日くらいは保つんだけど

 

変なハイテンションとかになったりして

 

天海祐希から高畑淳子みたいになる。

 

 

 

だからどちらかと言えば、

 

保護者とか、

 

大人と話をする方が好きだ。

 

一応保護者は大人だから、

 

同じフィールドで話ができる。

 

ホッとする。

 

 

無理に天海祐希にならなくても、

 

饒舌にギャグが飛ばせなくても、

 

誠実に、ゆっくり、きちんと話せば

 

信頼はついてくる。

 

 

 

みんな、仕事してるときって

 

どんなふうなんだろう。

 

仮面をかぶっていくような感覚って

 

あるんだろうか。

 

自分が、自分らしくいられない、と思うようなことは

 

あるんだろうか。

 

 

 

 

まだ火曜日。

 

今週はあと3回、

 

サバサバ女のふりしないといけない。